統計検定2級合格に向けておすすめの本
この記事では、まったくの統計を勉強したことのない人が、統計検定2級に合格するためのおすすめの本をご紹介します。
データサイエンスがブームになっていることもあり、統計関連の本もたくさん出ているので、どれを使って勉強してよいか迷ってしまいますよね。
私も、統計の全くの初心者から、いろんな本に手を出しては挫折を繰り返してきました。そんな経験を基に、自分が実際に使ってみて、「挫折することなく」「わかりやすかった」本をピックアップしてみました。
統計検定2級に合格したときのステップは、こちらの記事にまとめていますので、是非合わせて読んでみて下さい。
1.超初心者におすすめの本
統計学が最強の学問である
統計学にまったく触れたことのない人の多くにとっては
「そもそも統計ってなんの役に立つん?」
が率直な感想だと思います。
そして、統計学を継続して勉強するためには、まずはここを乗り越えて、「実生活にも何かと必要じゃん」と実感する必要があります。
ここが曖昧なままだと、間違いなくモチベーションが続かずに挫折します。
この本は、そんな初心者に対して
を教えてくれる本です。
ちょうど新型コロナウィルスが流行し始めた頃に読んだこともあり、二項分布を使った推定は身近な話題で有効性が実感しやすかったです。
(「△人に対して検査を行い、○%の陽性率であったとき、全国での陽性率は●%〜●%と推定される」みたいな考え方です)
この本を読んだだけでは、具体的なスキルは身につくことはないですが、
「統計的な視点とは何か」「統計を使ってどのようなことができるようになるか」を知る上で非常に役立った本です。
マンガでわかる統計学シリーズ
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「統計学の基礎の基礎」を学ぶことができるおすすめの入門書です。
マンガで書かれているので、とにかく最後まで読み進めることができます。
字数も多くなく、複雑な計算式も多用していないので、若干萌え系の絵ではありますが、クセもない絵なので、短時間でスラスラ読むことができます。
ただ、読みやすい反面、どうしても流し読みしてしまうので、初めから2~3回繰り返し読むつもりで取り組んだ方がよいと思います。
このシリーズは全部で3冊ありますが、シリーズ3冊目の「因子分析編」は統計検定の範囲外なので、まずは「マンガでわかる統計学」と「マンガでわかる統計学(回帰分析偏)」を読めばよいです。
完全独習 統計学入門
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「数式をほとんど使わずに統計の基礎知識を説明する」というコンセプトの本です。
ポイントごとに練習問題も交えているので、一段ずつ理解を進めることができました。
統計検定2級で重要ポイントになる、「分布・推定・検定」の概念を、私はこの本で掴むことができました。
数式をほとんど使わずに説明しているので、具体的に試験問題が解けるようになるわけではないですが、「あ〜、分布ってこういうことね」「検定ってこういう作業をしているのね」っていう理解を得ることができました。
超初心者の人は、この「分布の概念」「検定とはいったい何を導き出す作業なのか」を掴めないままだと、試験問題が解けるようにはならないので、まずはこの本で「分布の概念」「検定・推定とは何か」を掴むことをお勧めします。
ちなみに、この本では「標準偏差」というものを最重要視しているのですが、私もこの本を読んでからは、あらゆるデータの分布で「標準偏差」を意識するようになりました。
完全独習 ベイズ統計学入門
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「ベイズ統計学」という、初心者には聞きなれない分野の、超入門書です。
詳細の説明は省きますが、統計検定2級の試験では必ず出てくる分野ですが、私はこの本のおかげで、ほぼ統計検定2級レベルの問題は間違えることがなくなりました。
この本では、ベイズ統計学の考え方を、「面積」を使って解説しているのですが、それが分かりやすく実用的であり、簡単にマスターすることができました。
おかげで、統計検定2級のベイズ統計分野の問題はすんなり解くことができるようになりました。
ただし、本書の後半に出てくる考え方はやや高度なので、現時点では読み飛ばしても問題ないと思います。
どうしてもベイズ統計関連の問題でつまづいてしまう人にはおすすめな一冊です
2.初心者向け
初めから始める数学Ⅲ・C<Part2>
[rakuten:renet20:10852714:detail]
この本は現在の教育課程に対応していないので、紹介するか迷いましたが、統計検定の勉強する上で非常に役立ったので、ご紹介します。
大学受験向けの参考書なので、基礎的な計算問題の事例が多く、解説も非常に丁寧でわかりやすかったです。
個人的に、「手作業での計算」から離れていたこともあり、リハビリ目的でこの本を購入し、練習問題に取り組みました。
平均や分散といった統計値の計算から、確率の計算まで網羅しているので、統計検定で求められる基礎的な計算力を取り戻すことができました。
統計学がわかる
通称「ハンバーガー本」として有名な一冊です。
ハンバーガーショップの運営を通じて、実社会での統計学の使い方を教えてくれる両書です。
会話形式で進んでいくので読みやすく、具体的な事例を通じて解説しているので、理解しやすいのが特徴です。
平均や分散、標準偏差といった、統計学における基本概念を使って日常の問題を解決しているので、「統計学が具体的にどんな場面で使われているか」を理解することができます。
「結局、統計ってなんなん?」みたいな感じでモヤモヤしている人にはおすすめの本です。
3.基礎固め用
基本統計学
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最終的にはこの本を一番読み込みましたし、統計学の理解にはこの本が一番役立ちました。
章ごとに問題も豊富で、問題を繰り返し解くことで統計の基礎知識がどのように使われるのかを実感することができました。
特に私はメーカーの人事なので、不良品率の考え方や生産管理の考え方の練習問題は、
統計学の有用性を実感できる非常に良い問題でした。
ただ、これまで統計の勉強経験のない人がいきなりこの本に取り組むと、間違いなく挫折すると思います。私も2度挫折しましたが、レベルの低い本から理解度を徐々に上げていくことで、「基本統計学」を理解することができ、挫折することなく基礎力を高めることができました。
ただ、超基礎から段階的に勉強した人でも、一読しただけでは20%くらいしか理解できないと思います。
私も4回くらい繰り返し読み返しましたが、読み返すたびに理解が深まっていくことを実感できました。
ですので、初めから全部理解しようとするのではなく、何回か繰り返し読むことを前提として取り組むくらい調度よいと思います。
4.試験対策
統計検定 2級 公式問題集
試験前には
過去問を解く
→間違えたところを「基本統計学」を使って理解し直す
→再度問題を解く
を繰り返しました。
過去問に着手したのは試験2週間前と、過去問に取り組んだ期間は短めです。
4回分くらいとけば傾向も掴めてくるので、2週間もあれば十分だと思います。
最後に
統計検定2級に向けてのおすすめ本をご紹介しました。
こちらは全くの初心者向けの本なので、既に勉強を積み重ねた人には物足りないと思います。
けれど、私のような大学でもあまり勉強していない人たちには、分かりやすいところからコツコツ積み重ねることが大切です。
統計学に少しでも興味がある人は、参考にしてくれたらうれしいです。