初めて人事になった人におすすめの本
人材系の営業から企業人事に転職してはや10年が経ちました。
この記事では、
・いきなり未経験の人事に異動になってしまった
・最近、人事に転職してきたばかり
・人事という職種に興味がある
といった方々が、まず読んでおくべき本を紹介します。
人事といっても、その職務内容は膨大なので、何から勉強してよいか迷いますよね。
私も、人事に転職してきたばかりの時は、
・労働基準法の内容も分からない
・労務管理は何に注意したらよいの?
・人事評価制度ってどんな特徴があるのが分からん
状態だったので、勉強すべきことが無数にありました。
けれども、基礎理解が足りていないので、いきなり労働法の本を読んでも理解できず、挫折することも多々ありました。
そんな「人事初心者」の方にも読みやすく、かつポイントがまとまっている本をこの記事では紹介します。
これらの本は挫折することなく読み進めることができますし、読み終えた後には人事として必要な基礎知識を身に着けることもできます。
さらに深い内容を身に着けるためにも、基礎理解は不可欠なので、今後の人事ライフにきっと役に立つと思います。
1.人事担当者のための赤本・青本
この2冊には、「人事部にどのような仕事があるのか」「人事部として持つべき心構え」がまとまっています。
人事初心者でも読みやすく書かれているので、人事に転職したばかりの私でも、挫折することなくと読むことができました。
人事の仕事は「採用」「教育」「労務管理」「人事制度」など幅広く、それぞれが深くかかわりあっています。
初心者には仕事の全体像をイメージしづらいですが、この本を読むと、人事施策の全体像と、自分の仕事の関連性を理解できるので、人事の最初の一冊としておすすめめです。
2.人事の成り立ち
この本は、戦後から現在までを6つの時代に分けて、それぞれの時代を代表する「日本型雇用に関連した名著」を紹介しています。
「日本型雇用」としていますが、人事管理制度にも言及した名著が多く、この1冊で日本における「雇用」「人事管理」「人事制度」の流れを学ぶことができます。
たった一冊で、70年以上にもわたる日本型雇用の変遷を知ることができるので、大変にお得な一冊です。
また、名著の著者との往復書簡という形で、現代の視点からそれぞれの著作を振り返っているので、単純に読み物としても面白く仕上がっています。
3.人事の組み立て〜脱日本型雇用のトリセツ〜
『「日本型雇用」とは何なのか』がこれ以上ないくらいコンパクトに、かつ明瞭に書かれている本です。
著者の海老原氏は、現場の実務や海外の事例にもくわしく、雇用だけではなく日本独自の人事管理の仕組みも学ぶことができます。
「日本型雇用・日本型人事管理は時代に合わない!」が必ずしも正しくないということを、歴史的背景や豊富な事例・データを基に証明しています。
「日本型雇用は本当に駄目なのか」「今後どのように人事管理の仕組みを変えていけばよいのか」に答えてくれる本です。
日本型雇用のデメリットではなくメリットまで説明している本は本当に貴重だと思います。特に最近はジョブ型雇用礼賛の傾向が強いので、改めてこの本の価値を感じます。
「リクルートの人事制度を総合商社がマネできない理由」から展開される、「会社ごとのキャリアの形とそれに見合う人事制度の形」の考え方は、人事制度設計をする上で、ものすごい参考にさせてもらいました。
4.プレップ労働法
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「人事たるもの労働法に精通せねば」ということで、分厚い労働法の関連書籍にチャンレンジしたものの、なかなか頭に入らず挫折してしまったことありませんか?
私もその一人ですが、そんな私が挫折せずに、一通り読み押せることができた最初の労働法の本です。
この本は語り口調で、ポイントを絞って説明してるのでとにかく読みやすい。
著者オリジナルのケーススタディが豊富なので、具体的にどんなケースが実務で問題になるかが分かりやすいです。
著者特有のジョークがうざったくもなりますが、とにかく読みやすいので、前提知識がなくても挫折せずに読める本として本当に貴重だと思います。
この本を読破すると労働法の大枠を理解することができるので、少し難しい本でも勉強することができるようになります。
改訂が繰り返されて、最新の労働事情にも対応している点も安心ポイントです。
労働法を勉強する最初の一冊として本当におすすめ。
最後に
今回は、新米人事におすすめの本を紹介いたしました。
異動してきた人・転職した人・人事を目指している人にきっと役立つと思いますので、是非読んでみて下さい。